1988年8月28日イタリア空軍アクロチーム「フレッチェ・トリコローリ」が、ドイツのラムシュタイン空軍基地で開催されていた航空ショーで3機が空中衝突を起こし墜落。 そのうち1機が観衆の中に墜落したため、地上の観客とパイロット合わせて75名が死亡、346名が負傷する大惨事となりました。この悲惨な事故以降ドイツ国内のアメリカ空軍基地では航空ショーが開催されなくなりました。
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■事故当時のニュース(音量注意)
■激突する瞬間
■観客席に突っ込むMB-339
■一瞬で火炎地獄と化した会場
事故原因は38歳のイヴォ・ヌタレッリ中佐の操縦ミスとされています。ヌタレッリ中佐の操縦するソロ機はループで交差する機体の上面を抜けるはずが想定より高度が低く、到達時間も速かった為、交差した編隊長機の垂直尾翼に接触。そのままジョルジョ・アレッジオ大尉機に追突しています。両機の乗員は即死、時間にして約3秒間の出来事は観客に逃げる間がありませんでした。制御不能の機体は火のついたジェット燃料を降り注ぎながら墜落したため付近に一帯にあった車両や観客の衣類に引火し会場は一瞬で炎地獄と化しており、地上展示していた救急ヘリコプターも大破したことで重症を負った観客を病院へ移送できなくなる二次被害も発生し、現場は助けを求める悲鳴や怒号と家族を探し求める声で大混乱に陥りました。
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